ZC33S パーツ

【整いました】スタビライザーに関するお話し

今週末(1/23~24)は関東でも降雪予報がでており、今朝はここ埼玉でも雨模様。このまま気温が下がると今夜から明日は雪になるとのことですが、まぁ時はコロナ渦。家でのんびり過ごすのも良いのかもしれませんね。

まぁ、じっとしているのが苦手な自分は、何かをきっかけにガレージで何かが始まってしまうのであります。

さて、今回は予てからやろうやろうと思っていて後回しにしていた、フロントスタビライザーのリンクの話と、後付けリヤスタビライザーについての考察の2本ですぅ~。

フロントスタビライザーリンク

先ずはフロントから。
ZC33Sのフロントスタビライザーは、フロントアクスル後方に車体側のクランプがあり、腕がロアアームの上を通過し、ストラットとスタビの端部をリンクで繋いでいます。図に示すと↓↓↓こんな感じ。

で、ノーマル車ではこのスタビライザーとスタビリンクは適正な関係になる様設計されているので問題はないのですが、社外のサスペンションキット(車高調整式等)を装着した場合、スタビライザーとスタビライザーリンクの関係がよろしくない状態になってしまう場合があります。

この画像は、TEINのFLEX Zを組んだワタクシの車両で、キット付属のスタビライザーリンクを使用しています。

で、この画像はリバウンド状態なのでスタビライザーはほぼ水平に見えますが、これが1G状態になる(サスペンションが縮む)と、丁度スタビライザーの角度が上を向く(バンザイしている様に)なり、スタビライザーリンクとの交角も鈍角になってしまいます。

それの何が良くないか?

まぁレバー効率が落ちるので、結果的に本来持っているスタビライザーの性能が発揮できず、ロール剛性が減る・乗り心地が悪化する等の弊害が発生してしまいます。

※レバー効率(リンク効率)は、90°(直角)の時が一番効率が良く、狭くなったり(狭角)、広くなったり(鈍角)すればするほど高率が落ちる

という事で、長さ調整式のスタビライザーリンクを使い、スタビライザーとスタビライザーリンクの交角を直角(90°)近くを狙い、社外品の強化スタビに変える前に先ずは純正スタビの仕事をきちんとさせてみよう、と思います。

因みに、FLEX Z付属のスタビライザーリンクは、250mm。

<車両から外しました。ねじはM10ですね>



次に、最大長は何mmか?
左右のスタビライザーリンクを外すと、スタビはフリーになるので、一番下に下げた状態で穴間を計測。300mmちょいかな?

注)この数値はあくまでワタクシの車の車高調整状態での値です。

この二つの数値を参考に調整式スタビライザーリンクを手配します。

届いたのがこれ↓↓↓
タミヤブルー??

久々に我が家にスイスポ用の部品が届く幸せ(笑)

300mm弱を狙うのでもうちょい短いのでも良かったかも(まぁ、良しです)

TEIN製(250mm)と比較。今回手配したやーつ、ゴツイ!!

予めこのくらいでは?と言う長さに仮調整し、車両に組み込みます。

ボールジョイント部を上下本締めし、ロッドの長さ調整をします。
作業は0G状態(サスペンションが伸びきった状態)で行い、スタビライザーとロアアームが干渉しない長さになる様、ターンバックル(青い部分)を回して調整します。長さは300mmからやや戻し、今回297mmくらい。ちなみにFLEX ZのTEIN推奨車高です。

これを左右行い、ロッド長さを計測⇒その上で左右長さが同じに最終調整を行いロックナットを締め、タイヤを戻して完了です。

1G状態でリンクとスタビがほぼ直角になりました!
期待が高まりますね。

何か変わったか?(スタビリンク編)

早速、試走に参ろうか。

今日は生憎の雨なのでお山には行けないが、ワタクシのいつものテストコースとしている工程をぐるりと廻ります(ので、こうして原稿書く時間がある)

うーん、どーなんだろ?

ガレージを出て暫く住宅街を走りながら感触を探る。
荒れた路面、片側マンホール乗り上げ、そして郊外、いや、田んぼだらけの田舎道へと鼻先を向ける。

ほほぉ。
乗り心地ちょっと良くなってる??
直進安定性増した??
荒れた路面では手に伝わる感じが変わった??
コーナーではロールが減ったというよりは、安心感が増した感じ??

スタビ自体は何も変わってないので、ものすごく変わることはないだろうと思っていたけど、なかなか好印象。
まずまずです。

【注意】スタビリンクをご注文の際は、必ずご自身の車両の仕様に合った長さをご確認願います。

リヤスタビライザー

以前(昨年の10月頃)、リヤスタビライザーを取り付けたという記事を投稿しました。

【パーツ】リヤスタビライザー(と言う名の補強?)

いきなり、クスコのΦ20mmを取付ましたが、実はΦ16mm仕様も売っています、いや本来Φ16mmがSTDでΦ20mmは競技用という位置づけとのこと。でも上の記事の通り決して街中では扱いづらいか?とか、お山では効きすぎるのでは?と言うことは無く、多少困った事があるくらいだったのですが、じゃーΦ16mmはどーなんだよ?ということで、すぐにΦ16mm仕様を手配。

なるほど、、、たかが直径が4mm減っただけで見た目だけではなく、重さが全然違う・・・。(上がΦ16、下がΦ20)

一旦、リヤスタビ無し期間(1wくらい)を経てΦ16を取付てみました。
まぁ、この話はもう2ヶ月くらい前なんですが(汗

直径4mm変わるとどのくらい違う?

それぞれのばね定数は残念ながら公表されていないので、他の方法で比較しましょう。

スタビライザーは、言わば捻じれ棒なので丸棒の捻じれ剛性で比較。
捻じれ剛性に関するパラメータとして、断面二次極モーメントがあります。

なんなんだよそれ?と言われると、ここでは説明しきれないので割愛しますが、まぁざっーっくり言うと、丸い断面の強さを数値化するってやつさ。

簡単な計算式なのでじゃんじゃんやっちゃおう。

先ず、Φ16mm。
Ip=Π×16の4乗÷32=6430.72

次に、Φ20mm
Ip=Π×20の4乗÷32=15700

はい、という事で、Φ20はΦ16に対し、2.44倍ねじれ剛性があるという事になります。直径は4mmの違い。たったの1.25倍しかないのに、ねじれ強さは2.44倍ですよ。

その片鱗が取付部にも表れてます。

トーションビームに固定する部分のプレートの板厚が違いますね。

さて、じゃーそれがどの位体感として現れるか?
というのが気になりますよね。

スタビ無しが0(ゼロ)、
スタビ追加:Φ16が1.0、
スタビ追加:Φ20が2.44

なのか?

タウンユースでは断然Φ16を推奨

Φ20を外した時、ものすごく物足りないというか、頼りない感じをうけてしまったんです。そのくらい強いものだったんだと気づくのは後にΦ16を取り付けた時。

もうリヤスタビ無しなんて考えられん体にされてしまったワタクシには久々に取り付けられたリヤスタビ(Φ16)に安堵するのでした。

当然、Φ20の様なドッシリ感は薄いけど、充分感じる安心感。
逆に轍にフラフラ取られるのがかなり減ったし、悩みだった排気系との干渉音もない。

ここ一番というお山では、やはりΦ20がしっくりくるのは否めないけど、通勤やタウンユースがメインであれば、断然Φ16がおススメである。

まとめ(ざっくり)

足も落ち着いたし、やることなくなっちゃったなー。
次どーするかなー、、、

そんな時、味変、いや味を調えるという意味でスタビライザーはいかかでしょう?

フロントは今回調整式スタビリンクの導入だけですが、それでも何かが変わります。スタビライザー自体も強化品がリリースされています。

リヤについては、好みもあると思いますが、トーションビーム全体の剛性が上がる感じはワタクシは好感触です。

どちらも割とリーズナブルですし(ワタクシ リヤスタビ フタツ モ カッタ)取付も頑張れば(ウマとかフロアジャッキあれば)DIYで可能です。

というお話しでした。(Metabon石)

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漢(おとこ)の20Φ!!男は黙って20Φ(笑)

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