とにかくマニュアルがよくわからない。
しかし、速度による減衰力とGによる減衰力の調整が可能なことだけはわかった。
そこからは走っては数値を変えの繰り返し。
コーナリングでの踏ん張りやノーズダイブの減少はかなり早い段階で良くはなってきたが、乗り心地の悪化が止まらない。
気の遠くなるような作業だった。
しかし、それでもあの試乗したZC33Sの乗り味には遠く及ばない。
暗闇の中をさまよい歩くかのような不安と失望感。
まさか、その試乗させてくれた方にデータを分けてくれとも言えず・・・
それから紆余曲折あり、詳細は書けないが、その試乗車のデータを制作したという方を紹介してもらい、頭を下げてデータを譲ってもらうこととなった。
もちろん、タダではない。
語弊がないようにいうとお金を支払ったわけではない。
そこで学んだのは、
カーライフに上下関係とかできちゃうと本当につまらない、ということだった。
そのとき、決意した。
絶対にこのデータを超えるものを作ってやる、と。
理屈がわからないとただ数値を追っても無駄だと気付いたとき、
昔買い集めたカー雑誌の走行理論記事を読み漁りだした。
そう、昔はわからなかったから読み飛ばしていた、Z軸モーメントがどうとか、ヨーの発生がどうとか、ロールの制御とか、文系の自分には苦痛な分野だったが、くやしさが背中を押してくれた。
それはさておき、のちにMetabonZを組むことになる石さんと出会ったのはそのころだった。
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