<前置き>
#6では制御モード(マニュアルモード、オートモード)についてをざーっくり説明しました。EDFCのハード面です。
おさらい
①GL+SL(G制御も速度制御もリニア)で使いますよ
②マニュアルモードはセッティング出しの最初の
基準段数探しに使いますよ
③基準段数はマニュアルモードに10個メモリーできますよ
の3つだけ覚えておいてください。
さて、今回から ソフト面へ移行します。
まずは、制御パターンについてです。
セッティングシートの画像が沢山出てきますが、まずその意味から。
ちなみにまだ基礎中の基礎です。
制御パターン

いきなりだが、これがセッティングシートのフォーマット。テインのHPで公開されている。空白のセルにセット値(何G(何km/h)の時に基準段数からいくつ足し引きするか)を記入するのだが、その説明は後々するとして、このフォーマットの構成を見て頂きたい。どこにどのようなセット値を記入すると、実際のコントローラーはモーターにどう指示をするのか?をこれでプログラムする。ちなみにメモリ1とメモリ2とあるように、2パターンのセッティングをインストールすることが可能。
基準段数

赤丸で囲った部分に基準段数を記入する。EDFCの制御は、何G(何km/h)の時に何段、基準段数から足し引きするか、という制御を行う。つまり基準段数とはGも速度も0(ゼロ)の時の段数である。
加減速G制御(G1※/G2※)

赤丸で囲った部位が加減速G制御。メモリ1の加減速G制御がG1※、メモリ2の加減速G制御がG2※(※の部分は旋回Gのメモリー数)と表記する。
G0~G9の10個の閾値が設定可能で、画像のG0であれば、b方向(=減速時)0.55Gの時に基準段数からフロントを-20段、リヤを-16段変化させるという命令になる。因みにG5は、a方向(=加速時)0.1Gの時に基準段数からフロントを0段、リヤを-8段変化させる、ということになる。画像の例でいうと、G0~G4を減速G、G5~G9を加速Gと半々に割り振っている。
旋回G制御(G※1/G※2)

赤丸で囲った部位が旋回G制御。メモリ1の旋回G制御がG※1、メモリ2の旋回G制御がG※2(※の部分は加減速Gのメモリー数)と表記する。
旋回Gはフロント5個(F1~F5)、リヤ5個(R1~R5)、それぞれイン側とアウト側の閾値を設定する。パラメータは加減速G制御と同じで、基準段数からの足し引き。画像のセッティングだと、例えば、右旋回で0.4GのGが発生した時、基準段数よりフロントのイン側(右前)が-12段変化、フロントのアウト側(左前)が-20段変化、リヤのイン側(右後)が-12段変化、リヤのアウト側(左後)が-20段変化となる。
速度制御(S1/S2)

赤丸で囲った部位が速度制御。
メモリ1の速度制御がS1、メモリ2の速度制御がS2と表記する。
速度制御はS0~S9の閾値を設定できる。パラメータはG制御と同じで基準段数からの足し引き。画像のセッティングだと、例えば、S2行だと、80km/hの時にフロントが-12段変化、リヤが-12段変化となる。
制御パターンは8通り!?
上記のとおり、セッティングデータは加減速G、旋回G、速度の3つのパターンをそれぞれメモリ1とメモリ2の2種類持つことができる。
全ての制御がメモリ1であれば、G11S1、メモリ2であれば、G22S2である。


3つの制御パターンとメモリは組み合わせが可能で、
①G11S1(全てメモリ1)
②G11S2(速度だけメモリ2)
③G12S1(旋回だけメモリ2)
④G12S2(加減速だけメモリ1)
⑤G21S1(加減速だけメモリ2)
⑥G21S2(旋回だけメモリ1)
⑦G22S1(速度だけメモリ1)
⑧G22S2(全てメモリ2)
と8通り組み合わせが可能だが、
実際はこんなにたくさんの設定は要らないかもしれない。
いや、いらないでしょ?
実用上は、メモリ1を乗り心地重視の街乗り様に、メモリ2をややスポーティな味付けにして峠やサーキット用に振り分けるの程度で良いかもしれない。
さぁ、ここまで理解できたら、これはポイッだ!
捨てちまおう!!

嘘である。
これは時々操作方法で迷った時に使うので助手席のシートバックポケットにでもしまっておこう。
自動車物書きユニット MetabonZ。
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