主要諸元でクルマの性格がわかる?
Metabon宮です。
今日は「主要諸元」(カタログに載ってる各種寸法のこと)を見れば,その車のだいたいの性格,キャラクター,ハンドリングがわかるという話。
注目するのはその中の「ホイールベース」と「トレッド」
ホイールベースとは左右前輪の中心軸から左右後輪の中心軸までの距離をいう。これが長ければ長いほど揺れが少なく乗り心地が良いとされる。
トレッドとは左右のタイヤ接地面の中心間の距離をいう。一般的に広い方がコーナリング性能が高くなる。その反面小回りが効かなくなる。
ちなみに我らがスイフトスポーツ(ZC33S)の諸元はご存知か。(単位はmm)
全長×全幅×全高 3890×1735×1500
ホイールベース 2450
トレッド 前1510 後1515
このホイールベースとトレッドの長さの比率でその車の性格が分かるという。
これを「ホイールベース・ドレッド比」と呼び,ホイールベース÷トレッドで計算する。
おおざっぱに言って数値が小さいほど運動性能重視だといわれており、
運動性能を重視するスポーツカーなら1.6あたりが上限とされている。
快適性、安定性を重視するミニバンなどは必然的に数値が大きくなる。
ちなみに高級セダンであるクラウンは1.84
ファミリーミニバンのステップワゴンは1.96 ヴォクシーが1.92
クロスオーバーSUVのスバルXVは1,71
では、われらがZC33Sスイフトスポーツは?というと・・・・
1.62 !!(ちなみに先代は1.65)
参考までに,現行のNDロードスターで1.54,新型NSXで1.60。
スイフトスポーツは実はかなりイケているのがわかる。
ライバルはどうか・・・
では新型ヤリスの諸元は・・・・(GR4じゃないよ)
全長×全幅×全高 3940×1695×1500
ホイールベース 2550
トレッド 前/後 1490/1485
スイフトスポーツと比較して、全長はあまり変わらないが、ホイールベースが100mmも長いことがわかる。
ホイールベース・トレッド比は 1.71
新型フィットは・・・
全長×全幅×全高 3995×1695×1540(※全高は種類によって異なる)
ホイールベース 2530
トレッド 前/後 1485/1475
ホイールベース・トレッド比 1.70
こちらもホイールベースがかなり長い。後席の居住性と乗り心地を優先している。
ご覧のとおり,フィット,ヤリスとも運動性能よりも快適性,居住性を重視した性格だということがわかる。
さらに参考までに、ノートe-powerNISMOは1.76。(サイズも一回り大きいが)
我々のスイフトスポーツは
賢い読者諸氏ならお気づきだろう。
スイフトスポーツは,ライバルたちと比較して,ドレッドが20~30mmも広い。その反面ホールベースは100mm前後短い。このことが意味するものは・・・・
短めのホールベース。そこにワイドトレッドを組み合わせた、まさにコーナリングマシンであることがわかる。 そこにハイパワー・ハイトルクなエンジンが組み合わされるのだから楽しくないわけがないのである
で、反面トレッドが広いので小回りは効かないし、ホイールベースも短いので,後席も狭く,乗り心地もスポーティ寄りであることがわかる。(ヤリス、フィット、ノートと比較するとね)
どうだろう?
こうして主要諸元でクルマのハンドリングを考えてみるのも面白くないだろうか。
Metabon宮
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ん?ヤリスGR4はどうなんだって?
聞くの?
ハイ、ホイールベーストレッド比は 1.417 !!! (連邦のモビルスーツは・・)
うう、聞くんじゃなかった(笑)
自動車物書きユニット MetabonZ。
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