Metabon石です。もうすぐ八月も終わりますね。
毎年この時期にワタクシの地元では地元青年団主催の夏お祭りが開催されるのですが、当然今年は中止となりました。
毎年、数カ月前からの企画会議と言う名の飲み会から始まり、関係各所への根回し、買い出しや会場設営、そして本番当日の運営と翌日の撤収と、思い出すだけで疲労感が蘇るのですが、中止となるとそれはそれで、なにかこうぽっかり穴が開いたようなそんな気分であります。
しかし、冷静に考えてみれば今年は異常な猛暑・・・
中止でよかったかも?!
はじまり(構想)
もうちょいなんとかならんかなぁ~?と満足しきれていない感がある現在の足。EDFCをもってしてもハードの限界は超えられないのか?!
‥と常日頃思っている中、ブリッツのZZ-R spec DSC-PLUSや、同じテインのモノスポーツ+EDFC装着車両を体験する機会がありまして、ある種FLEX Zとの素性の違いを感じたのでありますが、この話は追々別記事でするとして、、、
今、現状で出来ることは無いかと考えた時に、一先ずリヤサスの突き上げ感や、フラフラと落ち着きのなさを何とかしたいな~という事で、【リヤサスをもうちょい何とかしたい】という構想が始まった。
おさらい
スイフトスポーツ ZC33Sのリヤサスペンションはこの記事でも書いた通りトーションビーム式サスペンションである。
上の画像のとおり、左右のトレーリングアームをトーションビーム(捻じれ梁)で繋いだ形で、サスペンション構造物としては非常にシンプルなのが特徴。車軸式(リジット)と似ているが、ラテラルロッド等の位置決めリンクが無く、車体との結合はトレーリングアームの付け根(当然ブッシュを介している)のみである。
シンプル故に手を加える箇所も限られてしまう・・・。
ネタはすでに転がっていた
果たしたい目的として、
1)突き上げ感の減少
2)落ち着き感の向上
であるが、ダンパーを変えないとすると、
1)は、
①バネの見直し
②バンプラバーの見直し
2)は、
③スタビライザーの追加
④トーションビームストッパー
が巷で効果ありと評判である。
今回タイトルに書いてる通り、④のR’s Racing Serviceのトーションビームストッパーを試すことにした。
因みに同時に②のバンプラバーの見直しも実施しているが別記事にて紹介予定である。
トーションビームストッパーとは?
<アールズのHPより>
トーションビームブッシュのたわみを抑えて、コーナリングの安定感やダイレクト感を引き出します。
ZC33Sスイフトスポーツのコーナリング性能を向上させるアイテムです。トーションビームストッパーを装着すると、トーションビームブッシュのたわみを抑えて、コーナリングの安定感やダイレクト感を引き出します。
トーションビームの余分な動きが抑えられて、フロントタイヤのトラクション向上になります。更にリアタイヤの動きも判り易く、スライドコントロールもし易くなります。<転載終わり>
で、パーツ自体は下の画像の様に、外径70mmくらい、厚さ11mmくらいのドーナツ状の樹脂製(ポリアセタール(POM))の削出し品だ。
取付は、トーションビームの車体取付部の車両外側、下の画像では左側(内側は元々ゴムブッシュが密着)に取りつける。
本来、この部品が入るだけの隙間があり、ブッシュの撓みでトーションビームが可動できる構造になっているが、その隙間を埋めて余計な動きを抑える。
なんか期待できますね。
早速入手し取り付ける
SABのアールズフェアが地元埼玉で開催されるとのことで入手してきた。
正直、いい値段する。大きなホームセンターで売ってるゴム板で自作したら材料費1/10くらいでできそうなので尚更だ。しかしここはぐっとこらえて開発元のオリジナルを尊重。
ちなみに、材質について。
アールズはZC32S時代からこのトーションビームストッパーを販売していた(現在取扱ないようです)が、ZC32S用は半透明のウレタンゴム製だった。が、ZC33Sはエンジニアリングプラスチック製。
何故材質が変わったのか?硬度的に硬くはないのか??聞いてみた。
【材質について】
ZC32S時のウレタンはどうしても使用する過程で色が茶色に変色し、劣化してるようにおもわれ、実際にクレームにもなった。ので、今回から黒のPOMに変更した。耐久性も向上している。
【硬度について】
ZC32Sのウレタンはゴム硬度90を採用していたが、ZC33S用についても硬度は略同じとしている。
とのこと。なるほど。
因みにPOMの機械的性質については、耐摩耗性・自己潤滑性・耐衝撃性に優れており、特に金属との摩擦係数については非常に低いのでゴム製よりは良いかもしれない。
取付は、トーションビームを車体からずらす必要がある。
全部外してしまうと(落とし切ってしまうと)元に戻すのに大変苦労するので注意。(ブレーキホースやセンサーハーネスはフリーにしておく)
車体と接する部分にグリスを塗りブッシュのピンに嵌める。
トーションビームを元に戻し、ボルトを規定トルクで締め付ける。
尚、ワタクシはDIYで行ったが、重要保安部位であるボルトを脱着すること、トーションビームを車体からずらさなければならない事から、ショップや整備工場での作業を推奨する。DIYでやる場合は自己責任はもちろんだが、取付の不備によって重大な事故に繋がる恐れがあることを忘れずに。
効果の程は・・・?
取付後、通勤で二日、ホームコースのいつもの山、そして高速道路を走って感じたことをお伝えする。
結論から言うと、これは有りである!!
普通の一般道、通勤などではあまり変化は感じられないかもしれないが、峠道での効果は絶大。
コーナーでリヤがいつもより安定している(不意なオーバーステアが出にくい)、とてもニュートラルな感じで、よりアクセルを踏める感じだ。
また、ギャップ(外乱)の影響をうけなくなった。
ホームコースのお山では、一か所コーナー途中に段差がある危険な箇所があるのだが、そこでも以前より楽に通過できる。
デメリットもある。
路面の振動をやや拾うようになった(気がする)
でもこれは逆に状態を伝えるようになったとメリットとすべきか。
音の発生などは今のところ無い。
時間と共にグリスが切れると稀に音が出るかもしれないとの事なので、注視したい。
次に高速道路であるが、まずインターの定常円が峠同様、安定感が向上したのがわかる。
高速域でフラフラする感じについては、影を潜めた様に感じる(気がする)
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と言うわけで、どうでしょう?
ゴム板自作でも同様の効果はあるようなので、先ずはリーズナブルに自作で試してというのも良いかもしれない。
自動車物書きユニット MetabonZ。
理系と文系の著者による「わかりやすさ」「読みやすさ」を目指したブログです。
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