ZC33S コラム

【シリーズ】素朴な疑問#1(サスペンションの話)

新シリーズ、ちょっとした素朴な疑問に我々MetabonZが全力回答するコーナー!!

記念すべき第一回の質問者はと、、えー、千葉県にお住いの、、、め・た・ぼ・ん・み、、、宮さん!

茶番はこの辺ににして、、、、

以下、宮=Metabon宮、石=Metabon石がお送りします。

スイスポのリヤサスペンションって・・・

宮:
「石さんさー」

石:
「はいはい」

宮:
「スイスポのリヤサスってトーションビームじゃん?」

石:
「そだね。トーションビームがどうかしたん?」

宮:
「なんか残念に思うとです」

石:
「ほう、なんで??」

宮:
「やっぱり、乗り味わるいんじゃないかと」

石:
「はいはい、それはあるね」

宮:
「前に乗ってたスバルのR2もステラも、軽なのにリヤは独懸で、正直今思うと良かったし」

石:
「スバルの拘りだったよね」

宮:
「先代のアルベルなんかはさぁ、リヤトーションビームでかなり不評だったもんで、現行型からまた独懸に戻したりしてるし」

石:
「まじか!大型ミニバンの先代アルファードとかがトーションビームだったのは知らんかった!確かにそれは残念!!」

宮:
「そもそもトヨタが走りの質を高めようと、プリウスも現行型からリヤサスをダブルウィッシュボーンに変えたでしょ」

石:
「TNGAね。実家のお母さんが所有してて、帰省した時に乗ったら乗り味良くなったって宮さん言ってたね。自分は乗った事ないけど」

宮:
「トーションビームって、どんなメリットとデメリットあるの??」

石:
「お答えしよう!!」

先ずは、↓↓↓

トーションビームとは?

トーションビーム式サスペンションは、自動車サスペンション形式のひとつ。カタログには「車軸式」などと表記されることもあるが、左右の車輪が車軸で連結された車軸懸架とは異なる。英語圏では twist-beam suspension ないし torsion-beam axle 方式という称がある。トーションバー・スプリングを構造に利用したトーションバー式(en:Torsion bar suspension)とは異なるものであり、一般にトーションビーム式ではスプリング(ばね)は別に必要である。(wikipediaより引用)

文字だと判りずらいので、スイフトスポーツ、ZC33Sのプレスリリース記事より画像を拝借したのが↓↓↓

一見、リジットサス(車軸式)と混同してしまいそうだけど、左右のトレーリングアーム(閉断面で高剛性)の車軸より前方、車体側に近い方を繋ぐトーションビームは横方向の位置決めをしつつ、左右のアームが逆相違に動けるよう捻じれるようにUの字を逆さにした解放断面なってます。(なのでトーションビームの中央部をフロアジャッキ等で上げてはいけませんよ!変形します!!)

宮:
「で、石さん、トーションビームのメリットってなーに?」

石:
「はい、メリットその①安くて軽い。理由は部品点数が少なくできる。車体側への支持部が左右トレーリングアームだけなので、3リンクリジットの様にラテラルロッドとその支持構造が不要になるんだ。そして意外かもしれないけど軽いんだ」

宮:
「えー、逆にバネ下は重くなりそうだけど?」

石:
「うーん、確かにバネ下は重そうにかんじるけど、トータルで見ると軽くなるいらしいよ。ほら、独懸だとサブフレームとか要るでしょ?これは不要だからね。第一構造が簡単でしょ。」

宮:
「なるほど、、、」

石:
「メリットその②スペース効率が良い。サスペンションの支持部材が基本トレーリングアームの付け根だけなので、床が低くできるとか、燃料タンク搭載に有利だとか。スイスポの場合、トランクルーム床下のスペアタイヤを入れる窪み、あれは丁度、車軸の間のスペースなんだよ」

宮:
「スペース効率が良いというのは、軽自動車やコンパクトカーが殆どトーションビーム式を採用していることからも判るよ!」

石:
「あとは、組立作業性(組立ライン)が良いとか、整備性が良いと言ったメリットもあるし、汎用性もあるよね、いろんな車種に使いまわしたりとか」

宮:
「走りに関してのメリットはないの??」

石:
「うーん、、、軽さが走りに良い影響を及ぼすと考えましょうか(笑)軽くしたい小型車や軽自動車にはもってこいなんだよ」

宮:
「じゃ次はデメリットを」

石:
「デメリット①アライメント調整が基本できない。サスペンションと車軸支持が一体な為。※キャンバー調整シムという部品を足すことで可能な場合もある」

宮:
「これはアライメント調整をしに行った時に言われたよ」

石:
「デメリット②限界が低い。まず、ストロークを大きく取りずらい・深いロールに対応できない・セルフアライメントが基本無い、この3つの負の要素が災いして限界が低いとされている」

宮:
「これもイメージできる!!」

石:
「あとは、やはり乗り味が独懸に対して劣るに尽きるよね。やはり荒れた路面なんか走るとどうしてもリヤがバタバタするように感じる」

宮:
「そう!それ!!やっぱりちょっと残念に思うな」

石:
「まぁでもそう悲観する必要なないと思うよ。やっぱりスイスポのあの軽さとか、新しいプラットフォームはリヤはトーションビーム式が前提だし、何より価格が安いというのは車両を購入する我々にとっては最大のメリットでしょ(笑)」

宮:
「なるほど。こうして下から見ると、確かに無駄が無いレイアウトになってるね」

石:
「ちゃんと理解するとまた違った思いでドライビングできるかもよ!」

まとめ

はーい!
という訳で、素朴な疑問について今回初の試み会話方式スタイルでお送りしましたが、タイトルにある通りシリーズ化します(笑)

次はなんのネタか?!
こうご期待!!

MetabonZ

自動車物書きユニット MetabonZ。
理系と文系の著者による「わかりやすさ」「読みやすさ」を目指したブログです。
豊富なクルマ遍歴と謎の知識量。日々頑張ってます。
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