ZC33S コラム

【コラム】クルマは足が決まらなきゃ #3

ノーマルサスペンションのころのMetabon宮号

純正の足回りは気に入っていた。

かつての80年代90年代のボーイズレーサー、ホットハッチと呼ばれた頃のガチガチに固くて、でもパワーに負けてどこに吹っ飛ぶかわからない・・・・
そんなヤンチャな足回りを思い浮かべてしまうが、さにあらず。

ハイパワーをしっかりと受け止めつつも、しっとりとした乗り味。
しかもこの軽量ボディなのにあまり軽い車に乗っている感じがなく、ドッシリと
落ち着いている。ギャップもある程度ならしなやかに受け止めてくれる。

モンロー製のダンパーがいい仕事をしていることがうかがえる。

ただ、路面を選ぶ。

うねりや凹凸がある周波数、周期を超えて連続すると、ダンパーが追い付かなくなりスティック(固まる)したように「ドガッ」というショックを伝えてくる。
(もちろんアスファルトの大穴みたいな大ギャップはどんな車でもキツイショックはくるし車体にダメージを受けるのは同じだ。)
モンローダンパーも万能ではない。

もちろん、山坂道(ワインディングロード)に持ち込めば痛快な走りは楽しめる。ややロールに緊張感を覚えるが、きっとウデのなさである。

ノーマルホイールならノーマル車高も悪くない



普段使いとスポーツの最大限頑張った妥協点、がノーマルなんだと思う。

ノーマルではどうにもならないことの最大の理由は、フェンダーとタイヤの隙間の大きさだ。いずれホイールを換えようと考えていたので、どうしても隙間が気になってしまうことに気付いた。

純正車高のままホイールを換えると、なんだかリフトアップした車のように見えてしまう・・・。つまりホイールだけ浮いて見える。車高は下げたい。

だが、安易にローダウンスプリングは選びたくない。

構造上、このZC33Sはリアのストロークが極端に少なく、それをなんとかチューニングでバランスさせている(Metabon石氏談)らしく、
ローダウンスプリングではそのストロークがさらに制限されて、バンプタッチ
しまくりのゴツゴツした乗り味になりがちだという。


また、自分の過去の経験からもローダウンスプリングにイイ思い出はない。

揺れが収まらず、ガタピシした乗り心地になる、というイメージだ。

であるなら、車高調整サスペンション・キットを導入するほかあるまい。

調べたところ、ストリート用としてはクスコ、TEIN、HKS、BLITZが出しているようだ。どれにするか。

こういう時頼りになるのが前述のみんカラだ。今ならCartuneか。

価格と品質のバランスからいくとTEINか、BLITZか。

いずれにしても試乗もできないのでどんな感じになるかは賭けだ。

調べたところ、BLITZとクスコはKYB(カヤバ)が海外生産。
テインが横浜の自社工場で生産。MADE IN JAPANである。

清水の舞台から転げ落ちるつもりでTEIN FLEX Zを選択。

つづく


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MetabonZ

自動車物書きユニット MetabonZ。
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