スイフトスポーツだけがスイフトじゃない
Metabon宮です。
日曜の朝、雨が降っていても朝練は欠かさない・・・いや晴れて欲しいけれども。
今日はZC33Sスイフトスポーツではなく、ZC43S、ZC53S、ZD83S・・・・いっぱいありすぎてよくわからないが、いわゆる素イフト、ノーマルのスイフトの話である。
「新型スイフトスポーツのすべて(三栄書房)」を読むとわかるが、
われわれのスイフトスポーツのベースとなるスイフトのボディは、スポーツをラインナップすることを見据えて最初から剛性などを強化して設計してある。
スイフトスポーツでの変更点はリアゲート周辺のスポット増しだけだそうだ。
このことが何を意味するか?
スイフトスポーツの強靭なパワーに耐えるべく作られたボディがほぼそのまま、スイフトに使われていることになる。
そう、オーバークォリティというやつだ。
もちろん、スイフト自体、発展途上国やヨーロッパなどの過酷な道路でも走れるように走行性能を鍛え上げられているのは周知のとおり。その基本がこのボディだ。
で、強靭なボディにほどほどのパワーだとどうなのだろうか。
ハイブリッドSL
スイフトにはマイルドハイブリッドとストロングハイブリッドの2種類が存在する。
今回代車で借りたのはストロングハイブリッドの方のSL(最上級グレード)である。
型式はZC43S。
エンジンは1.2LのデュアルジェットDOHCエンジンに、スズキお得意のロボタイズドMTである5AGSが備わる。(マイルドハイブリッドは同エンジンにCVTの組み合わせ)。
ハイブリッドとしての減速エネルギー回生、加速時のアシストはもちろんシングルクラッチAMTであるASGのクラッチの断続の違和感をモーターでアシストすることでスムーズにするという合理的なシステムだ。
乗ってみると
自分のスイフトスポーツから乗り換えるとさぞ遅いのでは・・・と思っていたが、そんなことはない。
なぜなら、AGSトランスミッションがほぼマニュアルトランスミッションのようにエンジン性能をうまく引き出し、そこにモーターのアシストが加わり、かなり軽快に加速するのだ。(エコモードを解除する必要がある)
走りだしもギクシャクすることなく、スムーズ。(アルトのRSとはだいぶ異なる)
これはエコモードを解除した時の話。
アクセルを戻さなくてもスムーズにシフトアップしていく。
シフトダウンもかなりショックを押さえてスムーズだ。このミッションがスイスポにも欲しい!!
エコモードだと、モーターによる発進になるため、もっさり感が強い。しかし慣れればバッテリーの状況にもよるが、70KM/HくらいまでモーターのみのEV走行が可能だ。
軽快に走りたい場合は燃費は落ちるが通常モードがおすすめ。
そして何より驚いたのが、フットワークの良さ。
ステアリングはもちろん、スイスポより軽いが、軽薄に軽いわけではなく、ほどよいずっしり感は残されている。
185/55-16のエコピアにスチールホイールのSLは、どんな段差もしなやかに超えてボディをフラットに保つ。
ここでも余裕のあるボディが効いていることが実感できる。
アクセルを踏み込んでペースを上げる。ワインディングを走る。
炭酸飲料のような・・・・さわやかな乗り味に衝撃を受ける。これは気持ちいい。
そしてかなりのタイトコーナーに飛び込むもこともなげに曲がる!!
「ええええええっ?こんなに走るの?ハイブリッドォォォォッ」
もちろん上まで回してもパワフルなわけではないし、我がスイスポのように「血が騒ぐ」ような刺激があるわけではないことを付け加えておく。
乗り心地の良さとフットワークの良さを兼ね備えていて、燃費もよい。
これは筆者が知る限り、日本一運転が楽しいハイブリッドだと断言できる。
これはもっと評価されていいクルマだ!!
スイフト ハイブリッド いいぞ!!
・・・・ただ一つだけ苦言を呈するなら価格の高さだろう。ほぼ200万の価格はスイスポとほとんど変わらない。これをどう考えるか、だがもう少し安ければ魅力大だと思ったのは事実。
つづく
自動車物書きユニット MetabonZ。
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