<前書き>
ボディ補強、実際にキイロ号に取り入れた順を追うと共に、それに纏わる根拠や判断材料となりうる情報、そして効果をシリーズ化しようと始めた訳だが、#1の冒頭ににも書いた通り、サスペンションのセッティングにも大きく関わり(実際、かなり影響を受けセッティングもそれに合わせ変更している)また、各補強はノーマル車両に取りつけている訳でもないし、どんどん足していったものなので単体での装着ではどうか?という検証・レビューは出来てない。従って、評価方法というか紹介の仕方としては限定的、条件ありきとなり、あまり汎用性がない(つまり参考にならない)情報なのではないか??という疑念を抱きつつも、、、
ハイ、お構いなしで#4の始まりであります。
話が前後しますが、#2の続きになります。(Metabon石)
まずはリヤをなんとかしたい
#1でボディ補強はリスクを伴うが「気持ちよく走る」という目的を敵えてくれるかもしれないという仮説を立てたっていう話をした。具体的にはこうだ。
EDFCのセッティングと同時に始まった朝練での走り込み。我々MetabonZのお互いの居住地から一番近い山と言えば筑波山だ。ここをホームコースとした。走ったことがある方ならお分かりだろうが、ヘアピンコーナーがこれでもかと続くというよりは、基本高速コーナーで構成されているが、S字あり、えぐい切り替えしあり、そして一本が長く、本気で走るにはそれなりの集中力が必要、路面も場所によっては良くなく、コーナー中にバンピーな段差ありと、走り甲斐があるコースだ。
高速コーナーに合わせて固めて行けば、ドカンとなるし、それを嫌って緩くするとたちまち頼りなくなってしまう。また、旋回スピードを上げると何とも言えない揺り返しの様なものが顔を出し、もはやダンパーの減衰力云々でどう出来るというものではない思いが強くなる。特にリヤの落ち着きがもうちょい欲しい。
メーカーもスポット増しをしていた
色々調べている時に、スイスポを契約した時に本屋で買った「○○のすべて」のスイスポ版にリヤ周りのスポット増しを行ったという記述があったのを思い出す。
リヤドア開口部上方に片側4か所。
リヤハッチ開口部のやや下の方に片側2か所。
合計12か所、スポット増しが行われている。しかもこの増し打ちを提案したのは設計ではなく、実験評価部隊だそうだ。スイスポも体感評価上、リヤ周りの強化は必要と判断している。ただしこれはノーマルのスイスポにおいての話である。
たった12か所で??
もっと打ち増ししたいと思うがそれは断念せざるおえないという話は#2で書いた。そしてそれに匹敵しうるかもしれない情報が舞い込んでくる。
接着材
EDFCセッティング仲間のとある方から、とある面白いサイトを紹介された。その中に、700円でできるスポット増し?みたいな記事があり、そのサイトで実際に試し、効果がレビューされていた。そう、スポット溶接部のパネルとパネルの隙間に瞬間接着剤を流し込むというネタである。面白い!
理屈はこうだ。
スポット溶接はある間隔をもって点(実際は直径5mm位の円)で溶接しており、点と点の間は実際結合していない。またスポット溶接を行うと、浮き上がりという現象が起き、隙間となる。(下図参照)
この隙間を接着剤で埋め、剛性を上げる。
なるほど、これは理に適ってるかもしれないとワクワクしてしまった。ただし、これもまたリスクが伴う。まず、施工したら元に戻せない。万が一追突してしまった際のリペアに影響があるかもしれない。そもそも瞬間接着剤という物性が適しているのか?自分にはその知見がない。塗装の上からの施工になる(通常塗膜は剥がす)。剥がれたら?これは元にもどるだけか。
などともやもやしつつも、気が付いたらホームセンターに居た(笑)
買ったのは、
1)アロンアルファ耐衝撃用(プロ用とのことでかなり量が入ってる)
2)ロックタイトの2液混合タイプのエポキシ接着剤Quick Mix
これを一つずつ買った。
施工は簡単
とりあえず、リヤハッチ開口部の合わせ目に施工してみることにした。前後ドア周りは、、、たぶんやらないと思う。
という訳で早速リヤハッチ開口部のウェザーストリップを外し、スポット溶接部を観察する。すると、思った以上に隙間がある部位が目につく。2液エポキシを買ったのは正解だったかもしれない。
後は躊躇うことなく、隙間と言う隙間に2液エポキシを。Quick mixは注射器の様に注入できるので効率が良い。それほど隙間が無い部位はアロンアルファ―をこれでもかと言うくらい流し込む。そうだ。施工する際、車は平坦な場所に停めとく事。車体がゆがんだ状態で接着剤が固まってしまっては大変だからだ。施工後は接着剤が完全に固まるまで動かさないこと。これも重要である。
以降、施工後の画像を貼っておく。
効果は如何に?
先ず、リヤハッチ開口部だけ、ということであまり効果は体感できないだろう、と予想していたが、車庫を出る際の段差で、車体が「ミシッ」となることが無くなったのが判る。特筆すべきは、コーナリングにおいて、車が後ろから押されるような、前にぐぐっと出るような感じがすることである。
でもその体感もすぐに慣れてしまう。まぁ慣れてしまうということは、良い効果である証であって、違和感や不都合が無いということだ。
接着剤いいぞ!!と声を発した。
だがしかし、オレもオレも!!とはなっていない(笑)
アロンアルファだけなら700円、エポキシ足しても1500円。たったこれだけの投資でこの効果であれば、コスパ的には最高である。
でも実はリヤハッチ開口部の接着剤チューンも、施工できるのは横と下だけになる。(上部は合わせ目が存在しないため)
これに気を良くした自分は、次の一手を打つのであった。
自動車物書きユニット MetabonZ。
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