雑記

【純正を】結局行き着くところは「ノーマル(+α)」だった_#2【馬鹿にするな】


【純正を】結局行き着くところは「ノーマル(+α)」だった_#1【馬鹿にするな】

の続きにあたる第二弾!!

過去、良かれと思って色々手を加えてきた我がスイフトスポーツ。
本当に現状がベストなのか?!
単なる経たりが影響しているのか?!
ただ単に飽きてしまったのか??

それを知るには、思い切ってリセットするしかない。
先ずは、その基本となるノーマル戻しを始めた。

読者の中には散々EDFCは良いぞ!補強は良いぞ!カスタム!カスタム!と謳ってきたのに、ここにきてノーマル戻しとは何ぞ?真意は何なんだ?そう思われるかもしれない。

一番の理由は、やりきったということ。
そして、それ相応の距離を走りきり、いろいろ刷新する時期に達してしまったこと。

なにもカスタムなんかヤメヨーゼ!と言ってるわけではない。
正にこれから車高調組んだり、ついこの前カスタム始めたんだけど、、という方も居るだろう。
是非、どんどんカスタムを楽しんで頂きたい。

しかし。
時が来たら、この投稿を思い出して欲しい。
Metabon石がなんかほざいてたと。

という訳で、ノーマル戻しを決行するシリーズの大本命、サスペンション編でございます。

結論から先に言っちゃいます。

ノーマル足ってスゲー!!なんだこれ~!!

である。

え?今更何言ってるのかって?

では続きをどーぞ。(Metabon石)

そもそも、何で車高調を導入したのか??

自分の場合は、ただただEDFCが欲しかった=EDFCを取り付けるには車高調が必要=とりあえずFLEX Zにしとけという天の声に従った(正直なんでもよかった)と言うのが本音(笑)

でも一般的には、こうじゃないだろうか?


スイフトスポーツ買った。
ワタクシの様におっさん世代なら昔の様なノリでとりあえず車高を下げたい、若者であればSNSを通じて自分の車も映える様にしたい!と動機は様々でしょう。

そこで登場するのがダウンサスや車高調である。

しかしである。
ストリートユースに限って言えば、一般的に乗り心地が悪くなる等のデメリットがあるのは周知のとおりである。そこでアフターメーカーは頑張って?ストリートユース向けのリーズナブルな車高調キットをリリースしている。量販店でも売りつけやすい「街乗りに適してますよ」というコンセプトと「リーズナブルな価格設定」なためか、FLEX Zは最も売れている車高調なのだそうだ(スイフトに限らず)

”世界一売れているラーメンが一番美味しいなら、世界一美味しいラーメンはカップヌードルだ”

FLEX Zは美味しいのか?
これについては後述する。

(おさらい)ストリート向け車高調「FLEX Z」とは?

先ずは過去にエントリーした以下の記事(リンクで飛びます)を読んでいただきたい。


【パーツ】TEIN FLEX Z【車高調】


このコラムでも書いてあるように、

「”車高落とした割には”乗り心地は犠牲になっていない」

その通りなのかもしれない。でも、下がった車高による見た目のよさと引き換えに、純正足に比べ乗り味はかなり悪くなってしまうという事実。かくいう自分も導入直後は正直「失敗した!!」と思った。いや、ほんとに。

純正足に比べ何がどうよろしくないのか?
ここからは完全なワタクシ(神経質です)の主観であるが、購入を考えている方は参考にされたし。


1)減衰力調整、決まらない。
最弱~最固まで、16段に区切られているが、どこに合わせてもしっくりこない。固くすると突き上げが伴い、柔らかくするとピッチングが収まらない。
結局妥協して真ん中あたりになる。

2)縮み側(バウンド)と伸び側(リバウンド)のバランスが悪い
伸縮の減衰力の関係は減衰力をどの段にしても変わらない、又ピストンスピード(0.3m/sec,0.6m/sec等)に対する減衰力設定も、いまいちスイフトにマッチしていない。減衰力(固さ)は変えられても特性自体は調整できないのである。これは致命的かも、、。

3)ストロークが少ない
ストロークとはタイヤの位置が1G時に対して、バウンド時にどのくらい縮み、リバウンド時にどの位伸びるかといこと。WRCマシンのサスペンションがなんであんなにストロークを必要としているのか?対しサーキット走行のみのGTカーはストロークはそれほど必要としていないのか?我々の使い方で必要なのはどっちか?ハードの仕様で決まってしまうこれも致命的かも。。

ばね定数は街乗りを謳っているだけあって固くはないはずなのだが、ダンパーがイマイチなのだ。
原因は何か?復筒式だから?とか単筒式ならば?という問題ではない。
内部構造か?何とかバルブが備わってないからか?これはコストが絡むのでエントリーモデルでは仕方がないのかもしれない。

しかし、似たようなコンセプト/近い価格帯の他メーカー製の車高調はどうか?装着車両を試乗した限りではFLEX Zより全然マシだった。

諸悪の根源と断定されるテイン製ダンパーも、EDFCと組み合わせればプラス、いやプラマイゼロにはなる。EDFCのススメシリーズにも書いた通り、いまいちな車高調のネガな部分をかなり補ってくれていたと断言する。
但し、FLEX Zが持っている上にあげた3つのネガな要素は後にじわりじわりと我々を苦しめることになる。

時が来た

良い感じに仕上がってきた、そう思った頃には走行距離は5万kmを超えていた。
距離が嵩めば経たりもそれだけ早くやってくる。
ダンパーの賞味期限が気になりだした。


丁度その頃、毎週通ってたお山は徐々に遠のき、代わりに首都高へとステージが移った。
しかし、このことがきっかけで事態はかなり深刻であるという事に気付く。

高架目地通過時のピッチングが収まらない。
高速コーナーでフワフワして踏めない。

都度EDFCのセッティングを見直したり、補強を追加したりして対処してきたが、延命措置にもならずEDFCのセッティングではどうにもならないという状態を迎えてしまった。

「次」を考える

この時が近々くることを予想して、実は数カ月前から次期サスペンション候補のリサーチは進めていた。
因みに今のダンパーをOHする案は・・・無い。

EDFCをそのまま継続するなら同じテインのモノスポーツにチェンジアップだ。
もしくは同様のシステムがあるのはブリッツだ。どちらも装着車両を体感させてもらった感じでは好印象だ。

でもやはり電子デバイスは捨てて、サスペンションとして本質的に良いものにしたいという思いが強い。


そこで有力なのはKW Ver3だ。
KWといえばその歴史は長く、信頼できる。
ストロークも大目にとってあり、なによりデモカーの評判も良いとのこと。

KW ver3

又は姉妹ブランドのST-Xもいいかもしれない。
こちらは減衰固定であるが故に値段もグッと下がるのがうれしい。
減衰力を切り替える必要がないというのも自分が求めているものに一番近い。

自分が求めているもの?出した答え

ちゃんと必要ストロークが確保されており、単なる車高落とす為の”ファッション車高調”ではなく、走りの本質が備わっているもの。ユーザー任せの減衰力調整式ではなく(ましてやそれを電子デバイスで補おうではなく)
減衰特性が装着車両に合わせてきちんと作り込まれているもの。
そもそも車高調である必要があるのか??

そう考えた時、この条件に一致する物はスズキが作り込み、完成車として世に送り出した時に装着されていた純正サスペンション以外に見当たらない、、、。

これが最終的に出した答えである。

偶然、純正ホイール&タイヤの新車外し品が手に入ったのも重なる。

だがしかし、不安が無いわけでも無い。
今までの様にお山や首都高を駆け抜けることができるだろうか?
物足りなく感じるのではないだろうか?
つまらない車になったりしないだろうか?

そもそもノーマルの時に何か不満があったんだっけ??(忘れている)

早速組み替えてみる

不安もあるが、せっかく出した答え、気変わりしないうちにさっさと行動に移すことにした。
以前、車高調を組むときに外し保管しておいた、走行13000km使用の純正サス一式だ。
因みにアッパーサポート、ストラットベアリングは新品を手配した。

ご存知、モンロー製のダンパー。改めて眺めてみると、決して安く作ろうとした物でないことが判る。

交換の為外したFLEX Zとの比較。

並べてみると、自由長と、スプリングの線径及び巻き方(ピッチ、巻径)がぜんぜん違う。
ダンパー本体の太さが違うのは、テインは全長調整式であるが故二重構造な為、実質ダンパー径は大差ない。

リヤも含めて交換完了。
使うかどうかは判らないが、後でキレイに洗ってとりあえず保管。当分この緑色は見たくない。。。

組み替え時に一番びっくりしたのが、このリバウンドストローク!
すごい伸びーーーる!!

期待が高まる。


サスペンション交換と同時にEDFCの撤去も行う。
地味に大変な作業である。当然取り付けたのは自分であるが、その当時、取り外すことなど考慮していないのが厄介だ。


大量のタイラップとテープ巻と格闘し、やっと摘出。
余計な物がなくなり、電線も減ってスッキリ(笑)
これもまた使うかどうかはさておき、キレイにまとめて保管。

さー、久々のノーマル車高は如何に?

そんな騒ぐほど車高高いかね?
純正ホイールとも相まって非常に清々しい!!

純正サス+αの乗り味はどうか??

ガレージを出ていつものテストコースに向かう。
その時の叫びが冒頭に書いた、

純正足スゲー!!なんだこれ~!!

である。
飛び出たマンホールも、意外と凸凹な住宅街の路面も、ダダンッ!とくる嫌な段差も何事もなかったかのようにと言うと大げさに聞こえるかもしれないが、少なくとも今まで苦痛に感じていたそれらの悪路はドゥン!といなし、全く苦痛ではない。

心配していたスポーティさが失われるのでは?という不安も見事に外れた。
ステアリングフィールも変わりない。いや、変わったか。良い意味でスッキリ。
その要因はロールだ。動きが自然で、素直にコーナーを駆け抜けられる。これが気持ちイイ!!

山はどうか?
今までの様に楽しめるか??

早速、早起きしていつもの山へ向かう。早朝のハイペースな郊外の道が気持ちイイ。
相変わらず燃費良いね、純正タイヤ。


ホームコースのワインディング。
かつてここはEDFCのセッティング出しを行うために走り込んだ山だ。
様子を見ながら徐々にペースを上げてみる、うーん、イイね!
やはりここでの不安も空振りだったことに安堵する。
但し、コーナーではロールが以前より深めになる。ブレーキング時にはノーズダイブが大きくなったのが顕著だ。しかしとても自然な車らしい動きで、きちんと荷重移動を意識して走らせる、これが実に楽しい。なにより車を操っている感が強い。そして決して遅くなってはいない(体感では)いや、速い遅いではない。

高速ではどうか?
懸案の首都高へと向かう。FLEX Z+EDFCで苦労した高架道の繋ぎ目、ポヨンポヨンしない!!
バウンドする場面では車が水平を保ってる。変なピッチングが起きないし、その後のお釣りもも無く一発で収束する。

いや~、最高じゃないか!
そうそう、リヤシートに普通に人を乗せられるようになりました。
これは大きな改善点でもあります。

ふと、新車の時のフルノーマルとは違うことに気付く。
足のセッティング出しの際に進めていった補強追加がかなり良い方向に効いているようだ。

そう、今回変えたのはタイヤ&ホイール、サスペンションを純正に戻しただけで、厳密にはノーマル車両とは異なる。もちろんマフラーやECUもそのままである。

微調整をする

ドアスタビライザーを外したら?⇒リヤの突き上げ感が減り、マイルドになった。
フロントの突っ張り棒を取ったら?⇒全体的にしなやかになった。


リヤピラーバーは?残す?取る??
と言う具合に、今度は引き算をしていくことになるのかもしれない。
いや、やめておこう(笑)

まとめ

走行60000km超えた現在。
足回りをノーマルに戻したことによって、もしかして飽きちゃってきたかなぁと感じていた我がスイフトスポーツが、まるで新車を買った時のような新鮮さと、その時以上の楽しさを感じています。

何故か??
きっとイマイチな足にずーっと悩まされ、どこかこれじゃない感があったからなのかもしれません。
なのでこれはほぼ同じ道を歩んできた自分と宮さんしか感じられないのかもしれない。

じゃー最初からノーマルで乗ってればよかったじゃないかって?
そうとも思わないんだこれが。
やっぱ一度、だめな車高調を経験しないと(笑)

あえてノーマルで乗る覚悟。

普段使い(乗り心地快適性も等も含む)とスポーツ性能がうまく両立し、”公道で”楽しむ分にはノーマルでも充分楽しめる”はず”なんですよね。


最後に、スイフトスポーツとは?にて締めたいと思います。

スイフトスポーツが目指すのは、
絶対的な出力や最高速ではなく
”スポーツドライブ”
を感じられるクルマです

欧州でもきちんと評価されることはもちろんもだが、
欧州でも日本でも使い勝手等、
日常性を重視しつつ、どんな状況下でも
ドライバーの手の内にあるある楽しさを目指した
スイフト/スイフトスポーツ 開発責任者 小堀CE(チーフエンジニア)の開発インタビュー記事より

MetabonZおススメの車高調はコレ。間違いない。

MetabonZ

自動車物書きユニット MetabonZ。
理系と文系の著者による「わかりやすさ」「読みやすさ」を目指したブログです。
豊富なクルマ遍歴と謎の知識量。日々頑張ってます。
Metabon宮 Metabon石