石氏とT山を毎週走る中で、たまたま石氏が代車のいわゆる素イフトのRStというグレードのクルマに乗ってきた日があった。
そういえばスイスポしか眼中になく、RStには乗ったことがなかった。
非常に興味があったので運転させてもらった。
当然だが完全ノーマルである。
1000ccにの3気筒ターボ。自分と同じアイシンの6AT。
そして足回りは完全フルノーマル。ついでに言えばエコタイヤ(BSエコピア)
乗ってみた感想は・・・・
パワー感は当然としてないものの、まず・・抜群に乗り心地が良い。
我々が日々ギャップの乗り越えなどに頭を悩ませているのをよそに何事もなかったかのようにタタンといなしていく。
そして・・・・・・
曲がらない!!
宮号と同じつもりでコーナーに進入し、ステアリングを切ると
ギャーーーーーッとタイヤが鳴き、クルマがみるみる外にはらんでいく・・・
うわっ、マジか・・・・
ブレーキもガツンと踏んでも前に行ってしまうような感じ・・
これは・・・
そのとき、自分も石氏も気が付いた。
RStがダメなんじゃない。
我々はEDFCに助けられすぎている、と。
いつの間にか、コーナーでのアシストや、ブレーキでのノーズダイブ抑制などの恩恵に慣れきってしまい、ドライビングの基本をおろそかにしていたのだ。
そのことを途中の駐車場でお互い確認し、再び乗り込む。
そして基礎の基礎、きちんと荷重を意識して、ブレーキ、ステアリング操作を丁寧におこなうドライビングに徹した結果、RStがぐんぐん魅力的に感じてきたのだ。
エコタイヤがだめなんじゃなくて、強引なドライブがダメなだけだった。
EDFCのセッティングに明け暮れていた自分たちが冷や水をぶっかけられた瞬間だった。
まずドライビングの基本がちゃんとできればそれだけでクルマは思うように走ってくれる。そこにEDFCがあれば、さらに良いに決まっている。
ずいぶんと盲目的にEDFCの魅力に取りつかれていたが、我に返ったのだった。
それからはセッティングはそこそこに走ること、きちんと走れることに専念するようになった。
つづく
自動車物書きユニット MetabonZ。
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