<前置き>
#5では、初期セットアップまで説明したが、寧ろここからの操作や用語の意味が大事です。 初期セットアップの操作方法なんかはとっとと忘れてここから先の内容を覚えて下さい。
というわけで、本システムを使いこなす上で最初に知っておきたい内容を本稿でまとめる。おいおい、セッティングはいつはじまるのかって?焦る必要はないですよ。どのみちセッティングを弄るのなんて当分先ですから。取説見なくても各種機能の切り替えや、データの入力ができるようにならないと話にならんです(マジで)
なので、基本操作などは取説P25にも書いてありますが、2つのボタン(SW)とダイヤルしかなく、短押しだの長押しだの、ダイヤル回すだのは触っていくうちになんとなく覚えてきます(最初はイライラしますが)、焦らず行きましょう!
制御モードについて
EDFCはダンパーの減衰力の切り替えを行う装置です。その切り替えの制御にはマニュアルモードとオートモードがあります。。更にオートモードには G制御と速度制御それぞれに アレンジモードとリニアモードがあり、組み合わせも可能・・・・。
とりあえず、一つづつ説明していきます。
1)マニュアルモード
減衰力を手動で切り替え、その切り替えた段数は固定となります。用途としては、セッティング出しの際に、どの段数が良いかを探る時に使うモードと考えてよいです。それと、オートモードの時に基準となる「基準段数」というのがありますが、この基準段数はここでセットします。
初期セットアップ時に4輪独立制御にしているので、4輪個別に設定が可能(基本左右は揃えるので前後で設定)
尚、マニュアルモードの数値はプリセットが可能で、P0~P9の10個のメモリーとして割り当てが可能。例えば、P0をFl35/Fr35・Rl42/Rr42、P1に Fl34/Fr34・Rl41/Rr41、という具合に、段数を1ずつ少なく(固く)した値をメモリしておき、走行中に切り替える、なんていうことも可能です。また上にも書きましたがオードモードの時の基準段数にもなりますので、例えば、G11S1(←これも後で説明します)の時はP3を、G22S2の時はP1を、という風にセッティングの閾値としても使えます。
2)オートモード
コントローラーユニットに内臓されているGセンサー(前後・左右)と車速信号を用いて自動でダンパーの減衰力を調整するモード。さらにGセンサーによる制御と速度による制御にはアレンジモードとリニアモードというのが備わっており、選択できるようになっている。
①Gアレンジモード”GA”
設定されたGが検出された時点で設定した減衰力変化量を変化させる自動制御モード。Gの設定は10段階できるが、設定したGになった時点で動作する。
②Gリニアモード”GL”
Gアレンジモードが設定されたGになった時点で変化するのに対し、設定G間を補完して滑らかに制御するモード。
③速度アレンジモード”SA”
設定した速度に達した時に、設定した設定した減衰力変化量を変化させる自動制御モード。 速度設定ポイントは10段階設定できるが、設定した速度になった時点で作動する。
④速度リニアモード”SL”
速度アレンジモードが設定された速度になった時点で変化するのに対し、設定速度間を補完して滑らかに制御するモード。
上の説明読んでも何だかよくわからないですよね。
アレンジとリニアの動きのイメージは、
上:G制御、下:速度制御(共に取説P30抜粋)
文書で書くより図の方がわかりやすい、、、。
お勧めのモードは?
G制御も速度制御もリニア⇒”GL+SL”モードです。
個人的にはアレンジモードって不要に思えます。因みにマニュアルモードからモードボタンを8回押すとお勧めのGL+SLになります。
※モードの切り替えはモードボタンを押して切り替えるが、ボタンを一回押すごとに、M→GA→GL→SA→SL→GA+SA→GL+SA→GL+SLと切り替わる
今回は制御モードについての説明でしたが、次回は制御パターンのメモリについて説明します。モードだのパターンだの、、、ややこしいですが。。
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