COVID-19がいつ終息するか、まだまだ光が見えません。でも、なんとなくですが、「仕事」はいつも通りになろうとしています。しかし、一つ分かったことは、今まで必要だと思っていたことが実はなくても大丈夫だったり、方法をガラッと変える必要が出たりと、大きな変化を否応なく突きつけます。歳を取るほど変化に弱くなり、臆病になります。でも、変化を恐れていては前に進めません。今まで通り、細心の注意をしながらアフター・コロナに挑みたいものです。
Metabon宮
スイフトスポーツを理解しているか?
ご存知、スイフトスポーツ(ZC33S)はチューニングのベースとして最高の素材です。我々MetabonZもその楽しさの一端を記事にしてきました。
ここらへんでもう一度スイフトスポーツをなぜ弄るのかについて振り返るのもいいかと思いキーをたたいています。
スイフトスポーツはどんなクルマ?
全長×全幅×全高(mm):3890×1735×1500 ホイールベース:2450
トレッド:前1510 後:1515 車両重量:970kg(MT)
K14C型 排気量 1371cc 直噴4気筒DOHCターボ
最大出力:140ps/5500rpm 最大トルク:23.4kg.m/2500~3500rpm
このスペックからわかることは、Bセグメント(フィット、ヤリス、ノートクラス)のコンパクトカーであること。
ベースになるのは日本だけではなく、世界戦略車として欧州、インド、アジア圏で販売される海外向けスイフト。安価な庶民の足としての合理的な設計がなされている。
最大のウリは・・・・
軽量なボディに非常に強力なエンジンを兼ね備えていること。
そのパワーを受け止める足回りを備えていること。
短めのホイールベースとワイドトレッドを生かしたコーナリング性能。
この価格帯で他に選択肢がないオンリーワンの存在であること。
そしてそれらのウリは、耐久性や安全性、徹底したコスト管理の賜物で、安価に提供されている。そのため、様々な部分にクオリティを上げる余地が残されているのだ。
そして、当該パーツを高品質なモノに換えるとビックリするくらい変わる!!
クルマが応えてくれるのだ。
そこが「イジる」楽しみ、喜びの真髄だ。
変化することに狂喜乱舞し、もっともっととなる・・・
それは同時に注意すべきことでもある。
チューニングショップの役割
写真のようなムック本を買うと、パーツ情報とともにチューニングショップの情報がこれでもか・・・・と載っている。
童心に帰って夢中で読み漁る。
そこにはチューニングのステップアップについて書かれている。
足回りに、マフラー、チューニングECUに、タービン交換、補強、エアロ、タイヤにホイール・・・・きらびやかな世界にココロが踊る。
自分もこんな凄いスイスポにしたい・・・・
わかる。わかるが、ちょっと待った。
チューニングショップというのは、「ものすごいクルマのプロ」や「レース屋さん」が膨大なチューニングの知識やノウハウ、技術をもとに「こうしたらいいぞ(ウチも儲かるぞ!)」と提案しているものであることを忘れてはいけない。商業ベースだ。商売なのだ。
そこで考えなくてはいけないのは「自分がどうしたいか」である。
チューニングショップのデモカーはコスト度外視で宣伝のために作られている。そのショップの技術を誇示するためのショーカーである。
よくミーティングなどで「○○製でパーツを統一しました・・・」という話を聞くが、それがそのオーナーの狙い通りなら何の問題もない。
しかし、○○製のパーツに交換することが目的になっていないか、を注意深く振り返ることが必要だ。○○を儲けさせるだけになっていやしないか。
チューニングパーツを買うな!と言っているわけではない。
実際このブログではその手のパーツを多数紹介している。
問題は何度もいうが、「必要かどうかをよく考える」ことが大事なのだ。
具体的にどこに課題があって、どうしたいという欲求があるかどうか。
それはZC33Sスイフトスポーツで実現できることかどうか。
チューニングとは自分好みに調律するということを忘れてはいけない。
誰かに選択と判断を任せない方が、より長くスイスポと向き合えるはずだ。
そして必要だと判断したら、迷わず手に入れよう。
なぜならZC33Sは今が旬だからだ。やがてパーツは入手困難になる。
お人好しだった自分が今言えること
なんでこんな話を書くのかというと、筆者はかつてユーノス・ロードスター(NA6CE)で、チューニングショップに入りびたり、どんどんクルマをチューニングしていった。
しかし、高額なお金をつぎ込んで作り上げた車は確かに速くはなったが、自分の求めていたものではなかった。
問題は「自分がなかった」のだ。
「このパーツを着けるとこんなイイことがある」と言われたら、断れずどんどんパーツを買ってしまったのだ。
ショップの人を悪く言う気はないが、向こうは商売だ。それを売ることで利益を得ている。口がうまい人も多い。
だからこそ、「そのパーツは本当に必要か?」の選択と判断ができなくてはダメだ。雰囲気にのまれてはいけない。
もちろん、最終的にはユーザーの自由だからお好きにすればいい。
ただ、高い授業料を何度も払ったオジサンは思うのだ。
当時の自分に言ってやりたい。
「ショップのカモにはなるな!」と。
何百万つぎ込もうと・・・
今日のまとめは少々辛辣かもしれない。
ロードスターで学んだことは、どれだけお金をかけてもロードスターはロードスターだ、ということ。ポルシェやGT-Rにはならない。
同じことがZC33Sスイフトスポーツにも言える
スイフトスポーツはどこまで行ってもスイフトスポーツなのだ。(metabon石.2020)
ランエボやGT-Rにはならないし、メガーヌやアルファロメオにもならない。
だから、迷ったときはこのZC33Sはどんなクルマか、という基本に戻って、どこをどう伸ばしたいかを考える必要がある。
幸い、筆者はMetabonZを結成し、いつでも知識・技術に長けた相方石氏と相談できる環境にある。
ぜひ、価値観の合うクルマ仲間がいるとイイ。
そんな話をブログに載せたくなった連休明けであった。
Metabon宮
自動車物書きユニット MetabonZ。
理系と文系の著者による「わかりやすさ」「読みやすさ」を目指したブログです。
豊富なクルマ遍歴と謎の知識量。日々頑張ってます。
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