ZC33S コラム

【情報】異音に悩まされていたら【共有】

Metabon石です。

愛着とは。

慣れ親しんでいる人や物に心を惹かれ、離れがたく感じること。(引用:大辞林)。仏教における愛着は煩悩の一つであるとされ、物欲に対する執着・物事に固執し囚われる事を指し、主に悪い意味で用いられるそうだ。そしてそれは修行の障害になる心の働きと考えられている。

まぁ、簡単に言うと悩みの元になるぞ、ってことか。

そうは言っても、自分は所有している車には愛着が続く限り大切にする。使っている工具だって、安物揃いかもしれないが、それでも奮発して買ったKTCのラチェットレンチはもう20数年来の付き合いだ。何を隠そう、こう見えても昔はキャンパーだった。バックパック用の装備・道具(SNOWPEAKを愛用)は今でも時々手入れしている。

煩悩で結構。
愛着をもって大事にしているのが壊れたり、機能しなくなったらそりゃ悲しい。それでいいじゃないか。

でも、愛着があるものが使えなくないが、なんか変だ、異音がする、ということに暫くの間我慢し悩まされていたが、それが治った時の嬉しさは、その物を手に入れた時の喜びにも匹敵し、さらに愛着が増すものだ。

さて、今回は自分と、その事で同じように悩み色々手を尽くしてくれてきたディーラーサービス担当を悩ませてきたあの異音の話です。

エンジンルーム左からの異音

以前、【コラム】スイスポあるある(Metabon石編)【不具合?】にも書いたが、昨年の4月頃から(約一年・・)、T/M付近からの異音に悩まされていた。

時系列でもう一度異音との戦い?を整理する。

2019年3月頃
加速→アクセルオフした際に、「ガーガーガッガガーーー」と何とも言えないノイズが耳につくようになる。(T/Mからの、歯車が発するジャージャー音のことではない)

2019年GW
高速道路でACCによる巡行中も、ガッガーーー、ガーーーという音が耳につく。

GW開け
耐えられなくなりディーラーに相談。
ディーラー試乗車と比較しても明らかにノイズが大きいという事で、代車(試乗車のスイスポがそのまま代車に)を借り、調査も含め車を預ける。

2019年5月
預けて2週間後、エキゾースト系の疑いとのことででターボ本体等を交換するも、解消に至らず、一旦引き上げ。ソレノイドSWに接続するホース一本接続し忘れるというお茶目なミスによるパワー不足に1週間悩まされる羽目に遭う。

日を改めてT/MのOHをする運びになる。

2019年6月
T/MのOHを実施する為、再びディーラーへ預ける。代車は新車降ろしたてのスペーシア・ギヤ。この代車、結構気に入ってしまう。

丁度そのころ、EDFCのセッティングが凄いことになっているとの情報をキャッチ。代車で宮氏が住む街まで行き、EDFCの体験させてもらい決断するという、その後の運命が大きく変わる歴史的な事件が起こる。車は無いが某通販の段ボールが続々配達(うち一つは大きく重い)され家の中がざわつく(汗

2019年7月
1カ月ぶりに車が戻ってくる。音は消えたと思うという自信なさげであったが、確かに消えたように感じ様子を見る。ガレージに篭り、手配していたFLEX Zの取付→EDFCの取付を行う。EDFCに気を取られていたが、異音は再発していた。

2019年8月
異音再発をディーラーに報告。ただし同様の症状があるZC32Sが入庫しているため、その後の処置になるという事で引き上げる。その後、T/Mオイルを指定よりやや硬いものに変えてみるも、改善せず。。。

2019年11月
ZC32Sの修理が長期化し11月になってしまった。代車はまたもや新車降ろしたての、今度はスイフトRStだ。

色々悩んでいた我々にとって、このRStは衝撃的だった。ものすごく得るものが大きかったのである。ザ!良い車!!我々はRSを敬い、そして馬鹿にはしない。

さて、今回は治るまでとことんやると長期化の様相。T/Mは前回やったので今回はまずクラッチ系の部品交換を実施。ところが11/末にオフ会開催が決定し、クラッチ系部品交換した状態で一旦引き上げる。当然、異音は治ってないが、出る頻度が減少してきたようなので、オフ会後にまた入庫させるのを断り、仕切り直しとする。

その後もディーラーとの相談は継続。
もう一度T/MのOH(今度はケース以外全部品交換)も辞さないとの流れになるも、ディーラー繁忙期と自分の繁忙期が重なり、日程調整が難航。

また気温が低いと出ずらいのか、ディーラーでの音の確認が困難になる(山では盛大に音を発している)

朗報が舞い込む

もう、ここまでやっても消えないのなら諦めよう、、、そう思っていた時だった。ディーラーから連絡が入る。

「メーカーより、異音対策としてエンジンマウントの情報が来ましたが、これを試してみたいのですが・・・」


という事で、3月某日、メンテパックの点検とリコール対策のついでに、エンジンマウントを確認してもらった。

「たぶんなんですが、かなり緩々な感じなので交換してみましょう」

部品手配をしてもらう。

対策品が届く

さらに数日後、届いた対策品がこちら。品番は11620-67R02 MTG,ENG LH

クッションとブラケットがASSYになったものだ。

メーカーの部品ニュースによると、画像中心のボルトが緩い(緩む)と異音に繋がるらしい。因みに、点検時緩んでいても増し締めはしないこと、となっているらしい。

車両左側、バッテリー及びバッテリートレーを外すと件のマウントが現れる。(赤で囲った部分)

交換作業は段取りを入れて1時間ほど。ショールームでコーヒー5杯くらい飲んでると終わる。自分はうっかり営業にそそのかされて新型ハスラーを契約した(笑)

外したマウントを確認する

画像だとまったく伝わらないが、当然新品との比較でも明らかに緩い。これがグニャグニャだとすると、新品はグニグニと言った感じだ。動く量も違う。

因みにボルトが緩んでいるのかどうかは、この部品をメーカーに送り返す為、確認できなかった。

これはなんか期待できるかもしれない(異音が消える期待よりも、シフトの入りが良くなるとか、加減速時のエンジンの揺れが減る=ダイレクト感が向上するくらいにしかこの時は思ってなかった)

効果は如何に?戦いは終わるのか??

先ず、最初にディーラーを出た時、???(何も変わってないかも・・・)であったが、加速、減速、惰性と、異音がどう変化したのかを確かめる。

なるほど。
T/Mが発するノイズ(ジャージャー音)は相変わらず聞こえるが、ガーガーーと言う大変耳障りな異音はなくなってるかもしれない。シフトアップ、ダウンの時に微妙にタイミングがずれる様な感覚がある。エンジンが無駄に動かなくなったからか??

シフトの入り、良くなった気がする(笑)
とにかく異音に関しては様子を見てみるしかない。

少し遠出をしてみる。高速道路も使う。山道もある。

結果は良好である!!

翌日、共に戦ってくれたディーラーサービス担当(工場長)に報告する。

こうして約1年にわたる異音との戦いは終わろうとしている。
後は長期的にどうか?である。

まとめ

異音の原因は、T/Mのノイズが緩くなったエンジンマウント(おそらくメタルコンタクトによって)からフレームに伝播し、それが運転席にいる自分に耳障りなガーガー音として伝わっていたと推測される。

因みに、T/Mが発するノイズ「ジャージャーという歯音のようなもの」は相変わらず聞こえる。これはディーラー試乗車でも音がしていた。まぁ、あんな小さいアルミ製のケースにあれだけの部品(歯車等)が詰まっている【機械】である。

皆様におねがい

同様な異音・振動に悩んでいる方の一助となればと思い、今回情報を公開した。又周りに同じような思いをしている方が居たら是非本情報を紹介されたし。

ただし。 以下のお願いがある。

今現在、あくまで異音対策として対策品がリリースされているという状態である。
全数交換という事ではない。(私個人的にはR案件でも良いような気がするが)

ネットで見たからという理由で異音が出ていないのにディーラー等に行き、安易に交換を要求するのは控えて頂きたい(心配だから点検してくれというのは有りだと思うが)

当然、予防的に交換という事もありだと思う。その辺はディーラーとよく相談していただきたい。

MetabonZ

自動車物書きユニット MetabonZ。
理系と文系の著者による「わかりやすさ」「読みやすさ」を目指したブログです。
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