ZC33S コラム

【コラム】新型ハスラーに試乗してきた【試乗記】

どこが変わったの?と思わせるデザイン。

スイスポのATF交換にディーラーへ

Metabon宮です。

先日、我が過走行気味の宮号のATFを交換すべく、予約の上ディーラーに行ってきた。

そこで作業が終わるまで営業さんが「乗ってみませんか?」と宣うので、試乗してきた。

初代ハスラーは一度試乗しており、見た目のSUV感と裏腹に非常にソフトな乗り味だったことを記憶している。

どんなクルマ?

スズキ ハスラーが新型になったことをご存知だろうか?

実は筆者は知らなかった。

無理もない。新型です、と言われても「え?どこが変わったの?」と思わせるキープコンセプトなモデルチェンジなのだ。

こちらが初代モデル。もともとがクラシックだからか全然古さを感じさせない。



ご存知、ハスラーは新ジャンルのSUV軽乗用車として2014年にデビュー。
愛らしいルックスとビビッとなカラーが街を席捲。
一時はバックオーダーが6か月待ちを記録したほどの人気車だった。
それが2020年の2月、6年ぶりにフルモデルチェンジした。
(かつての大ヒット軽のKeiをリバイバルさせて登場させたとの説がある)

今回の試乗車は、中間グレードの「HYBRID G ターボ」ボディカラーはクールカーキパールメタリック。軍用車を思わせる、渋いカラー。

乗ってみると

運転席は非常に広々としており、清潔感がある。白いガーニッシュも嫌味がなく、遠いフロントガラスと相まって非常に心地よい。カップホルダーの位置も良い。

今回からベンチシートは廃止され、運転席がセパレート化された。前モデルのコシのないフワフワなシートからするとかなりホールド性、座り心地が向上したことがわかる。
173cmの筆者がドライビングポジションを取っても軽自動車感は少ない。
・・・・・長いボンネットを見下ろすドライビングポジションは意味もなくワクワクする。

シートはサイドエアバッグ内蔵。
インテリアはボディカラーによって3種類の中から選ぶことができる。試乗車はグレーイッシュホワイト内装。加飾パネルが白になる。

バーミリオンオレンジ内装。かなり明るいオレンジで華やかになる。グレードは最上級のX

リアシートは分割スライドが可能。足もとはかなり広々している。比べても意味はないがスイフトよりはるかに広い。

ラゲッジはいわゆる「軽自動車」レベルにとどまるが、リアシートを独立スライドして広さを調整することができる。スライドもラゲッジ側からもになったのがトピックだ。

塗れたものや汚れものを放り込める素材のボードを開けるとアンダーボックスがついている。

運転してみると

早速、試乗に出かける。試乗路はスイフトスポーツでも通った道。

まず、出足の軽快さに驚く。

アクセルを軽く踏むだけでスッと前に出る。これはハイブリッドたるゆえんのモーターアシストのおかげである。

ターボモデルということで「速いのはあたりまえ」だと思っていたが、このマイルドハイブリッドはターボが効かない領域で非常に有効だ。

遠い記憶を頼りに先代モデルと比較すると、

とにかくフットワークが良くなったことがあげられる。

踏切を渡っときのゆすられ感、ギャップを超えた時の揺れのおさまり、ステアリングを切ったときの反応など、いわゆる安っぽさがみじんもないのが驚き。

メーターはスピードのみの一眼だと思いきや、なんとインフォメーションディスプレイ内にタコメーター表示させることができる。デジタルで読み取りづらいのはご愛敬。
街中を走行中は2000rpmを超えることはほとんどなく、静粛性もバッチリ。

筆者が苦手なCVTだが、ターボモデルにはパドルシフトが装着されていて、エンジンブレーキなどに活用できるのは好印象。しかし、制御が巧みで、ほとんど使わない気もする。アクセルに対するレスポンスはモーターアシストのおかげでかなりイイ。

ただし、車重は820kg~860kgとそれなりにある。

踏み込んでも決して遅くはないが、「ターボ!!」というほど加速しないのは知っておくべきだ。

スイスポより先進機能は進化

我々のスイフトスポーツにも「デュアルセンサーブレーキサポート」やACCもついているが、それらの機能がさらに進化。

ACCは15km/hより作動するようになり、単眼カメラは道路標識を認識してメーター内に表示するようになった。制限速度を読み取ることができるのに驚き。

さらにナビがメーカーオプション化され、値段がかなりリーズナブルに。
全方位カメラ付きで18万、しかもカロッツェリア製と非常に魅力的だ。

まとめ

今回新型ハスラーを試乗して感じたのは、「クルマってこれでいいんじゃないか」という感想だった。

背伸びをしない、等身大の生活。そんな言葉が頭に浮かんだ。

とにかく、よくしつけられた犬のように人懐っこい。


乗り降りが非常にしやすく、高いアイポイントで、運転もとてもしやすい。

いや、楽であるという表現が適切かもしれない。

乗り心地は試乗した分には非常に快適だが、これは長く付き合ってみないと結論はだせないだろう。

運動性能もモーターアシストのおかげで十分だし、ちょっと飛ばしてもハンドリングもイイ。

そして「エイジレス」つまり、古くならないデザインであること。

長く乗るのに重要なことである。

このキュートなルックスが気に入っているなら、これに乗って過ごす毎日を想像するだけでワクワクするはずだ。

「遊べる軽」というよりは、「暮らせる軽」ではないか。

最後に、軽自動車の値段が高騰してちょっと手を出しにくい昨今、このハスラーの値段設定は良心的だ。

試乗したハイブリッドGターボの2WDで税込み1,459,700円(ナビ含まず)と非常にリーズナブル。いわゆるトールミニバンタイプが非常に高価な分、そう感じるのかもしれないが、この値段でこの内容、この走りならかなりおすすめできる。

Metabon宮

旧モデルとならべてみた。



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自動車物書きユニット MetabonZ。
理系と文系の著者による「わかりやすさ」「読みやすさ」を目指したブログです。
豊富なクルマ遍歴と謎の知識量。日々頑張ってます。
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